読書のすゝめ 5

今回紹介したい本は、

ホリエモンと落合陽一の共著

「10年後の仕事図鑑」です。

 

ホリエモンさんは言うまでもなく

実業家として名を馳せている方で、

証券取引の事件でも名前が広がったんではないでしょうか。

収監時でも勉強することをやめなかったと言うので

相当向上心の強い方なんだなぁと思いますね。

 

落合陽一さんは多岐にわたる肩書きを持っている方で、

科学者であり、アーティストであり、筑波大学の学長補佐であったりします。

最近ではテレビにも出るようになったので知ってる人も多いんじゃないでしょうか。

自分は年始にやっていた討論系のテレビ番組で初めて知ったんですが、

そこから何冊か著書を読んで彼の考え方などを吸収しています。

 

では、本の内容に入っていきます。

 

この本では、10年後もしくはそれ以降における仕事について書いてあります。

詳しく言うと、10年後ではどういった仕事がなくなる可能性があるのか、また、どういった仕事が新たに生まれてくるのかが科学者的目線のもと記述されています。

説得力はもちろん、彼らの思考の成長スピードを計算した上で書かれているはずなので、うまくことを運べば、本当に10年後の仕事が激変している可能性があると言えるのではないでしょうか。

 

1つだけ具体例を挙げておきます。

10年後に大きく変わる仕事の一つとして、「介護士」を挙げています。

どうして介護士が変わるのかは、想像するのにそれほど難くないものだと言えます。

なぜかと言えば、被介護者の安全管理と言うものに介護士の仕事の多くの部分が割かれているからです。ここで、電動の車椅子があれば、その人の世話をする1人の介護士がつけばいいわけですから、人がやるべき業務が減りますよね?そうすると最低限の介護士だけが生き残り、仕事が最適化されます。介護士の仕事がなくなるということではなく、「人がやるべき仕事(対話など)だけになる」という意味で、介護士の絶対数が減少することに繋がります。

つまり、AIなどの技術がかなりのスピードで進化する現代では、こういう類の仕事は減少するはずです。(中国のコンビニではAIを使って、レジなどにかかる人件費を削減すると同時に、軽犯罪の抑制にもつながるような技術を導入しています。)

 

この本ではなくなる仕事、変化する仕事に大部分を割いていますが、

生まれる仕事、伸びる仕事についての記述ももちろんあります。

 

1つだけ具体例を見てみましょう。

それは、「観光業」です。

その理由としては、現地にいかないと体験することができない経験であるからです。

海外の旅行事情は日本人のにとっての旅行とは違い、観光地を回ってご飯を食べるといった画一的な旅行プランは人気がないといいます。

現代ではなんでもインターネットで体験することができるようになっている(VRなど)ので、「ちょっとマイナーなアクティビティ」や「そこでしかできない体験」を提供するサービスは、今後重宝されると推測しています。

ここで、落合さんは「アーティスティックな感性と固有な価値観が重要になる。」と言っています。

 

この本は、こう言った思考のもと組み立てられるビジョンによって判断したものであることを前提に置き、次のように言っています。

 

自分の好きなことを突き詰めることによって、それが仕事になる。

 

つまり、今までの誰かが敷いたレールのような仕事はAIの発達によって疎外されていきます。その波に乗れずに、過去の安全性にしがみつこうとすると、上手く生きていけなくなるかもしれません。

 

余談ですが

今、e-sportsと言ったジャンルが盛り上がっているのを知っていますか?

それは、ゲームもスポーツとみなして、世界大会を開き、賞金まで出しているといったものです。

自分の親にこのプロゲーマーについて聞いてみると「不安定な仕事で、食べていけるのか疑問をもつ」というのです。確かにゲーマーの中では、まだ認められずに、生活が不安定になっている方もいるのは事実だと思います。しかしながら、それはゲーマーに限ったことではなく、一会社員にも当てはまることだと思います。いきなり、会社が倒産なんてことは倒産の件数から見ても多々ある事です。それはそうと、現在では、多くの企業がe- sportsのスポンサー契約をしはじめ、安定して生活をすることが可能になっているのに加えて、youtubeなどで世界のゲーム好きに自分のプレイをみてもらい、収益をあげている人たちも多くいます。いまではyoutubeだけではなく、多くの動画発信サイトが生み出されているので、ここにも自分の好きなことをやりこむ事によって仕事に変えることができるような環境がネットなどで作られているのです。

 

何が言いたいのかというと、上記の本に書かれているのは、今まで安定すると言われている仕事が変化し、AI、インターネットの普及によって、昔では信じられないような仕事が生まれ、自分が費やしてきた無駄な時間が省かれる事によって、自分のやりたいことができるようになるのです。

 

仕事がなくなって悲しむ人が生まれるのは確かですが、その痛みを超えた先には自分の好きなことができる環境が準備されているのです。どの仕事に就こう、なんて考える暇があるのならば、自分は何が好きで、何をしたいのか考えた方がよっぽど将来の自分のためになりそうですね。

 

 

ありがとうございました。