読書のすゝめ 3

今回は、

マークトウェインの『王子と乞食』(”The Prince and The Pauper”)について扱っていきます。

 

 

 

この著書は1877年に起稿し、2年の歳月をかけて書き上げた作品です。

この『王子と乞食』は『ジャンヌ・ダルク』と並んで、

彼の著作の中で最も愛していた物語の1つと彼自身語っています。

 

 

この物語の背景は16世紀のイギリスを舞台とするもので、

ヘンリ8世の王子、エドワード6世(・チュードル)を主人公として書かれたものです。

 

 

内容としては、

エドワード皇太子と瓜二つな乞食トム・カンティが、

ふとしたことで入れ替わり、お互いが経験したことのない人生を歩むというものです。

 

 

 

自分がこの本を読む前に気になっていたポイントは

 

「どういった経緯で入れ替わり、また、もとに戻るのか」

 

 

「この物語でマークトウェインが何について諷刺したのか」

 

でした。

 

 

後者については読み込みが足りないのか、世界史的な観点からは読み取ることができませんでした;;

 

(あとがきで訳者の村岡花子さんは次のように語っています。

「正しくして世に容れられず人の世のあらゆる艱難(かんなん)と誤解と迫害とを一身に受けたイエス・キリストの一生に就いて知る人が、(中略)、単なる小説の主人公という以上に、何か一種の暗示的なものを読み得るようにさえ感じられます。」

これはトウェインがキリストの伝記を書くことが生涯の願望であると語っていた点から花岡さんが解釈したと書いてありました。)

 

なるほど…そういう解釈が妥当なのか……

 

しかしながら、

岩波文庫の表紙の見出しには

「人間は外見さえ同じなら中身が変わっても立派に通用するという痛烈な諷刺…」

と書かれているので、ん〜〜〜〜、といった感じですかね。

 

(マークトウェインは社会に蔓延る何かしらの出来事を諷刺したわけではないのか…?)

 

 

それはそれとして、

前者については是非お手に取って物語を楽しんでいただきたと思います。

 

 

自分の感想としては、

 

全てのモヤモヤが一挙に晴れた!!!

といった感じですかねww

 

王様になったトム・カンティが

最終局面で、エドワードと再び見える際に、

ちゃんと王位を返還できるのかな?

って不安になっちゃってましたしww

 

 

最終章の副題が「正しき報い」なので、

察しの良い方はお分かりになるのではないでしょうかw

 

とても、スリリングな冒険譚です!

是非、読んでみてもらえると嬉しいです。

 

ありがとうございました。